座りション
今回は、打ってかわって卑近な、というよりも尾籠な話題です。
最近、新聞記事でも「男性の○割が座りション」というのをしばしば見かけるようになりました。
実は、我が家では既に7年も前、結婚当初からこの座りションが徹底されています。
理由は、単純です。
妻が、「立ってすると床とか壁に飛び散って汚いからやめて」と言ったのです。
初めは、ものすごく抵抗がありました。何というか、座って小用を足すというのは、男としての自分が否定されているような感じがしました。
しかし人間というのはどんな状況にも慣れることができるもので、今では、そんなところに男としてのアイデンティティを見出す必要もなかろう、というところまで悟りを開くことができました。
そんなわけで、オムツの取れた4歳の長男も、家では座りションです。
ただ、このことは家族内でのみ了解されていることであり、必ずしも世間一般の常識ではありません。
ですから、いくつか難しい点があります。
一つは、家にお客さんを招いた時のことです。
我が家は一戸建ての注文住宅なのですが、妻がやたらと自然な材料にこだわった結果、トイレの床までもが無垢の木でできています。
もともとは、子供もいるし、どうしたって汚れるだろうというので、打ち合わせの段階では妻が散々迷った挙げ句、結局よくあるビニールみたいな素材で作ることになっていたのです。
ところがその散々迷ったことが原因か、できたのを見たら板になっていました。今さらやり直すのも困難で、仕方なく自然塗料とかいうものが塗られています。でも完全なワックスではないので、汚れは浸透します。
そんなわけで、男性のお客さんにも座りションをお願いしなければなりません。
いちいち言うのも面倒だし、言ったとしても唐突な感じが否めないので、結局ドアに貼り紙をしています。
ま、酔っぱらった人なんかにはほとんど通じてないのですが。
あとは、その時だけマットを敷いたりとか。妻は基本的に、部屋の中にあれこれ置いて飾るのが嫌で、シンプルなのが好きみたいです(そのくせ「片付けられない女」なのですが)。だから普段はマットは敷いていません。
もう一つ難しいと思ったのは、子供のトイレトレーニング。
長男が、保育所では立ってするのに、家では座ってやらされるのというので、少し混乱していたみたいです。でも今では、お店などでは立ってして、家では座るという区別ができているみたいです。子供は柔軟ですね。
ま、少なくとも言えるのは、我が家における男女間の力関係というのは、世間の数年先を行っているだろうということです。
世間では、まず妻がトイレ掃除をしているという前提があって、だから汚してほしくなくて、夫に座りションを要望しているわけでしょう?
その点、我が家は違いますよ。
「トイレが汚れるから座ってやって」と言っている妻は、ほとんどトイレ掃除をしません。
この先進性!
ええ、トイレ掃除は僕の仕事です。
一体どうなってるんだって?
僕にもわかりません。
それが、我が家の有り様だとしか言いようがないですね。
こんな僕のためにどなたか愛の手を…。
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